声優になるには大きな養成所に行かない方が良い?
たくさん生徒がいる養成所じゃ埋もれちゃうんじゃないか?
という心配をしている人が意外と多いようです。
おそらくご本人さえ気づいてないのでしょうが、この心理の裏に隠れているのは声優になれなかった時の言い訳です。
人は誰しも自分ができないことを簡単に認めたくない心理が働きます。
本当はそこで謙虚に事実を受け入れ、そこからどうするか考える人に成長や成功があるのですが、そうではない人は養成所のせいにしたり講師のせいにしたりします。
確かに場合によっては講師の当たり外れはあるかもしれません。
しかしそう感じるのなら、例えば他のクラスで所属している人に話を聞くだとか、一緒に稽古をする方法もあります。
角が立たないように上手く話をして、違う講師のアドバイスをもらうのもよいでしょう。
と、少し考えただけでも状況改善の方法は思いつくわけです。
では大勢生徒のいる養成所では埋もれてしまうのか?という疑問には、このような考え方ができるはずです。
まず、その養成所以外にも、世の中には声優を目指している人が沢山いるわけで、大勢の生徒がいる環境はそれを認識できるよい場所だということ。
それだけライバルが多いことを意識するのも、緊張感を持てる大事な要素です。
これがもし小規模の和気あいあいとした養成所だったら…
仮に声優になれたとしても、それまで現実を見ていなかった分、間違いなくそのあとで苦労します。
それともうひとつ、埋もれるか埋もれないかというのは、結局自分の問題です。
限られた環境、時間の中で精一杯パフォーマンスして、評価者の目に止めてもらえないようであれば、力不足だということなのです。
預かりになれない、デビューできないというのは養成所のせいではないのです。
大規模な養成所から実際にデビューしている声優が数多くいるという事実を忘れてはいけません。
生徒数の多い養成所というのは、母体となる事務所が仕事を生み出し、業界でのポジションを保っているからこそ体制を整えられているという、背景にしっかりとしたバックボーンがあるのです。
ちなみに専門学校出身者がほとんど声優になれないのは、そもそも仕組み上の問題と、学校側もそれほど本気でデビューさせるという考えで運営していないからです。
しかしこれも、声優に本気でなりたければ選ぶべきではないルートなのに、それを選択した本人に原因があります。
厳しい言い方ですが、余計な心配をするヒマがあるならば、その時間とエネルギーを自分の演技力を向上させる練習や勉強に費やし、多くのライバルに差をつけて、声優という道に近づく努力をすべきなのです。
PHOTO BY:YangChen(TW)
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