卒業後の進路は養成所一本にするべき?
2017/03/02
中学や高校卒業後の進路を考える際、養成所一本に絞ろうとする人がいます。
退路を絶って覚悟を決める、そのマインド自体は悪くありません。
しかしこの選択は、いろいろなリスクをはらんできます。
声優に必要な演技力・表現力に影響する
例えば、学校生活そのものを肌で感じることは、そういった場面を演じる際には生きるはずです。
集団生活の中で他人と関わり、感情の動きを味わったりすること自体もとても大切です。
また、学生時代の恋愛もよい経験です。
そういった体験をしているといないでは、当然演技の厚みに違いが出ます。
演技をする上ではいろいろな役柄があります。
もちろんそのすべての経験をできるわけではありません。
だからこそ基本的な体験をして、対応力を身につけておくべきなのです。
また、多くの人は成長していく中で、学校生活を当たり前に経験して社会に出ます。
この人たちが将来あなたの演技に触れる視聴者となるわけです。
その時に経験不足のあなたが薄っぺらい演技しかできなければ、視聴者には伝わらず声優としてやってはいけなくなります。
社会経験・常識の不足
当たり前ですが、年齢が低ければ低いほど、当然社会に出る準備・経験を積む機会は少ないわけです。
学校生活やアルバイトなどを通じて、言葉遣いや態度などの常識や礼儀を身に付けていなければ、あとで恥ずかしい思いをしたり、とんでもない苦労をします。
声優というのは職業ですから、周りはみな社会人だということを理解しなくてはなりません。
課外活動の実績を積む、資格を取る
進学することによって生まれるメリットも考えられます。
あなたが将来声優となった際、部活で入賞したとか資格を取っていれば、それがアピール材料になる可能性があります。
「キャラが立つ」というやつですね。
オーディションを受けた際に特技として話したり、役作りに生かせるなど、チャンスや演技の幅を広げることができます。
また、部活動などで目標に向かって何かに取り組んだり、あるいは他の人と意見を交わしながら物事を進めるような経験も必要です。
目標に対して取り組み結果を出す、あるいは反対に挫折した、などの体験は非常に大事です。
まとめ
中学3年生の方は絶対に高校に進学してください。最優先です。
そして部活や課外活動にも積極的に取り組み、その上で親御さんの許可があれば養成所の両立を考えましょう。
ご自分では養成所の学費は負担できないのは普通ですから、結果として高校時代に養成所へ行けなくても問題ありません。
チャンスはその先でも得られます。
高校3年生の方も、可能な限り大学や専門学校との両立を考えましょう。
経済的な状況もあるので絶対とはいいませんが、進学することで得られる経験や知識は何にも変えられません。
もし両立に不安を感じたとしても諦めるのはなしです。
両立できるぐらいでないと、プロの声優になってもやっていけません。
学校も養成所も行けるという環境があるなら、それはチャンスです。
また、学歴自体もそれが全てではありませんが、得られるものは得ておいて損はありません。
普通の社会人でも、行かなかった後悔をする人は多いのです。
養成所一本に絞る際は、進学した場合に得られる分の経験がないことを冷静に理解しておきましょう。
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