養成所はお金をとられるだけなどと聞くのですが…

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オーディションを受ける場合など、養成所に通っている人と通っていない人では、やはり差が出るのでしょうか？
養成所に通うというのは、メリットがあるのでしょうか？

養成所はお金を取られるだけ、というのはある部分では間違っていません。
養成所というものは、そもそも大きく二つの目的があって運営されています。
ひとつは、芸能・タレント事務所が将来の所属タレントを発掘、育成する場としてです。
もうひとつは声優や役者・タレントになりたい人のニーズに応えるサービスの提供、というビジネス的な側面です。
お金云々の部分は、そもそも厳しく競争の激しい世界であることを見失って、夢に破れた人の言い訳で、ビジネス的な面だけを見た意見です。
でも、声優という世界に挑戦するため、その狭き門を叩いたのは、他でもないその人自身なのです。
誰かに強制されて養成所に入所する人はいないですよね？

上手くいかなかった時に誰かのせいにしたり、他力本願な人は何をしても無駄です。
学ぶ意欲や努力や意志が続かなければ、事務所に入れたとしても、その後の競争で脱落してしまいます。
どこの養成所や事務所に入れば必ず声優の道が開ける…なんて保険のような仕組みはありません。
有名校を出ても、大手事務所に所属しても芽が出ないまま引退してしまった例はいくらでもあります。

また、オーディションでの選考にも経歴は関係ありません。
事務所にも所属せず養成所や専門学校に通ったこともない人が選ばれる可能性だってあります。
養成所が自体は将来を確約する仕組みではないのでそこを期待するのは間違いです。
ただし、プロダクションの系列養成所であれば、そのまま所属声優として昇格できる制度が用意されているところもありますが入所者全員に適用されるものではありません。

ちょっと否定的なことも書いてしまいましたが、養成所などに通えば情報も入りやすくなりますし、普段のレッスンで技術や度胸といったものが養えます。
オーディションなどに臨む際には最大限の力を発揮してアピールしなくてはなりません。
そのための準備をしておくことができるわけです。
今活躍中の声優さんでも、ブレイクする前には養成所に通ったり、下積みで苦労していたり何度もオーディションで落選を経験していた例はいくらでもあります。

世界は違いますが、イチロー選手や本田圭佑選手は子供の頃から明確な目標、イメージがあったといいます。
声優を目指すなら、どういう仕事をしたいのか、そのためにどういうルートをたどるのか、実現したあとはどう展開していくのか。
道を拓く上ではそういった考えを持つことも大切です。